一瞬、蝶々型と思ってしまいますがこれはむしろ台形型です。分割点が蝶々の交点ではないことに注意してください。台形型がねじられていることに気づくでしょうか。それに気づけば台形型とほぼ同じ考え方が使えます。
ねじれていない台形型と蝶々型はこちら↓に記載しています。


問題設定:ねじれ台形型
?の長さを求めよ。

解答1. A から C への補助線
イメージ
解
A から C へ補助線を引き、EF の延長線との交点を G と置く。
△CAD∽△CGF で相似比が 3:1、AD=3 であるから、
FG=1
である。

同様に △ABC∽△AEG で相似比が 3:2、BC=9 であるから、
EG=6
である。
ゆえに、
EF=5

解答2. 直接に目の子で捉える
反転しているのでマイナスと考える
DA の長さは 3 ですが、これは通常の台形の場合対してねじられて反転していますので、 −3 の重みを与えたと考えます。下記はねじられているイメージを持つためのアニメーションです。
マイナスから成長するイメージ
EF の長さは AD 時代の −3 から徐々に成長して BC 時代に行く途中にある、というイメージです。次のようです。
このイメージを持てれば、簡単な数字の問題なら都度都度比例式を立てなくても「目の子で」解けるようになります。少なくともおおよその感覚はつかめるので、変な計算ミスはしなくなります。
解答3. 公式化してみる. 加重平均(外分点)
EF=−na+mbm+n
これまでの解答は次のように公式化することができます。この公式は必ずしも覚える必要はないですが、解答1のように補助線を引くことで必ず解けるということを理解するのと、今後も加重平均などが出てきた際にこの例も頭に浮かぶと点と点の知識が線でつながってそれぞれの理解がより深まって良いです。
EF=−na+mbm+n

この式は加重平均の形になっています。これは、通常の台形の場合(↓記事)に対して −a の重みを与えたと考えます。
まとめ
台形型相似について見てきました。今回はねじれている場合ですが、ねじれていない場合と同じように考えられることが分かりました。それも、同じ変化の割合という単純な増え方です。この性質を理解すれば、辺に補助線を考えることなく素直に辺の長さが求められるようになります。
ここまでで勘所がつかめた方は入試問題にチャレンジしてみてください↓。
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