先日高速道路を走行していたところ、この先渋滞の案内がありました。次のような文言です。
〇〇から△△までの間渋滞 6km15分
このようなとき、高速道路を降りて下道で行った方がいいかどうか悩みますよね。
私も若い時は「混んでるなら下道だー」とか言いながら高速を降りたりしました。でも、下道も結局混んでいたり。結局どちらが早かったのか、分からないこと、よくありますね。
ここでは、長年自動車エンジニアとして勤め、その経験の中でナビの開発、特に車の流れをスムーズにするような案内ナビの開発に携わったことのある私が、計算とデータを用いながらこの問題を解説します。
高速道路は降りない方がよい
高速道路を走り続けた場合の平均速度を考える
さて、
〇〇から△△までの間渋滞 6km15分
という場合、高速道路を降りて下道を走った方が早いでしょうか? 高速道路と下道で距離が変わらなければ答えはほとんどの場合、
高速道路は降りない方がよい
です。
案内表示の6km15分ということから渋滞区間を走行する平均の速度は時速24kmです。
ところで、この計算を一瞬でできるでしょうか?この記事↓を見れば一瞬でできるようになります。
一般道の平均速度はもっと遅い
一般道を走行する場合、たいていは平均時速20kmにも満たないです。国土交通省のデータによれば、例えば東京都の一般道路では混雑時の平均時速は20.1km、商業地域に至っては13.4kmであると書かれています。高速道路が混んでいる場合は一般道はもっと混んでいるでしょうから、これより早くなることはほぼないといっていいと思います。従って、そのまま乗り続けた方が通常は早いです。
自動車の速度って、意外と遅いと思いませんか? 一般道は信号で止められるため、平均の速度は遅くなります。一般財団法人省エネルギーセンターによれば、信号待ちをしている時間は旅行時間のうちの半分近くであると書かれています。半分の時間も止められてしまえば平均的にはこれだけ遅くなってしまうのも納得ですね。
おまけ
速さの計算方法の裏技(?)
冒頭の「6km15分」で時速が24kmということがパッと分かったでしょうか。速さの公式は
速さ=距離 ÷ 時間
で、15分は 14 時間なので、
速さ = 6 [km] ÷14[h]=6×4=24 [km/h]
となりますが、一気に
速さ = 6 [km] ×4=24 [km/h]
と求めたいところです。なぜ ×4 にするのかは、下図に示すように、15分を1時間に変換するためです。

この計算の裏技(というよりはむしろ本質的な部分)は、↓の記事で解説していますのでぜひこちらもご覧ください。
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